NetBeansでプラグイン(Hello World)

 23rd July 2023 at 10:09am

NetBeansを使って、「Hello World」の表示を行うImageJプラグインを作ってみます。

大まかな流れとしては、以下のようになります。

  1. 新規プロジェクトの作成
  2. 新規クラスの作成
  3. Ant用"build.xml"の編集
  4. ビルド実行

build.xmlは、ビルド時のさまざまな動作(タスク)を記述したものです。

ここでは、作成したclassファイルをpluginsフォルダに移動する動作を追加します。
ImageJでは起動時に、pluginsフォルダにあるプラグイン(classファイル)をメニューに追加するからです。

「Hello World」の表示を実現するための必要最小限の説明を書きます。
(NetBeans9以降、プラグインのインストールなどを行わないと日本語表示されません。分かりにくそうな部分は英語表示の画面を記載しておきます。)

1. 新規プロジェクトの作成

  1. ファイル ⇒ 新規プロジェクト ⇒ カテゴリー ⇒ Javaクラス・ライブラリ ⇒次>
    NetBeans8 日本語表示

    NetBeans16 英語表示


  2. プロジェクト名を「ij_tools」 ⇒ 終了
    • 例では、ij_toolsとしましたが、”_”の入った好きな名前で構いません。

      名前に「plugins」の語句が入らないようにしてください。ImageJのメニューに登録されるプラグインの階層がおかしくなる場合があります。

  3. プロジェクト ウィンドウのij_toolsを右クリックして、プロパティを開きます

  4. 「ライブラリ」の設定
    • Javaプラットフォームを選択します。もし新しく追加する場合は、プラットフォームの管理 ⇒ プラットフォームの追加を行ってください。
      NetBeans8 日本語表示

      NetBeans16 英語表示
    • JAR/フォルダの追加 ⇒ ImageJ.exeのフォルダにある「ij.jar」を選択 ⇒ 開く
      NetBeans8 日本語表示

      NetBeans16 英語表示


  5. 「ビルド-パッケージング」の設定
    • 「コンパイル後にJARをビルド」のチェックを外す
      NetBeans8 日本語表示

      NetBeans16 英語表示


  6. 「実行」の設定
    • メイン・クラスに、「ij.ImageJ」を入力してください
    • 作業ディレクトリに「.(カンマ)」を入力してください

2. 新規クラスの作成

実際には、新規にJavaクラスを追加します。

今回は、こちらからJavaファイルをダウンロードします。
(Rawボタンを右クリックして保存してください)

”ファイル”ウィンドウのsrcフォルダに、ダウンロードした「hello_world.java」をドラッグ&ドロップします。

3. Ant用"build.xml"の編集

ファイル ウィンドウのbuild.xmlのプラスマークをクリックして展開し、「-post-compile」(デフォルトでは灰色)を探してください。

    <target name="-post-compile">
        <!-- Empty placeholder for easier customization. -->
        <!-- You can override this target in the ../build.xml file. -->
    </target>

以下のように、ファイルの移動を実行するタスクを追加します。
こうすることで、コンパイル後、hello_world.classがpluginsフォルダに移動します。

    <target name="-post-compile">
        <!-- Empty placeholder for easier customization. -->
        <!-- You can override this target in the ../build.xml file. -->
        <move file="${build.classes.dir}/hello_world.class" todir="plugins" />
    </target>

実際の画面は以下のようになります。

実際に編集されるファイルは、「nbproject」フォルダの「build-impl.xml」です。

使うタスクは、「Copyタスク」、「Moveタスク」、「Deleteタスク」、「jarタスク」あたりでしょうか。

詳しい記法の説明は、Google検索「ant copyタスク」などで、調べてみてください。

4. ビルド実行

実行 ⇒ プロジェクトを消去してビルド。

その後、実際の動きを確認したい場合は、「プロジェクトを実行」をクリックするか、もしくはF6を押してください。

ブレークポイントを利用したい場合は、デバッグ ⇒ プロジェクトをデバッグ。

クリックすると、


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